豊島区不動産売買のエキスパートが明かす売買契約のポイント｜豊島区・池袋｜株式会社D-pia

契約書は、法律的な効力を持つ重要な文書であり、内容に対する理解が不足していると、思わぬトラブルを招くことがあります。特に不動産の売買契約は金額が大きく万が一トラブルに発展した時の損害賠償の額なども比例して大きくなるため、徹底的な調査はそのリスクを排除するためにも重要で不動産会社が気が付かずに進めてしまった契約も、問題が起これば売主の責任となります。できれば調査から売買の契約を含めた業務を同じ担当者が一貫して対応する不動産会社を選定するとよいでしょう。

契約書に記載されるべき基本的な情報としては、当事者の名称や住所、契約の目的、期限、売買価格、契約の解除条件負担がなどがあります。これらの情報が不明確であると、後々のトラブルの原因となります。特に、当事者の情報が間違っていた場合、契約が無効となる可能性もありますので、正確な記載を確認することが重要です。

契約書に記載される内容で売主にとって特に重要な点は、「契約不適合責任」と「境界の明示」「停止条件や解除条件」の有無です。それぞれを順番に解説します。

・契約不適合責任

物件の引き渡し後に物件に不具合が生じた際、売主が負担する責任です。具体的には補修や代金の減額及び損害賠償を負担することです。どこまでの責任が負えるかどうかについては物件の状態によりますので、事前に不動産会社と打ち合わせを行いましょう。リスクがある物件を契約不適合責任を負う形で契約した場合、引き渡し後に大きな負担を負ってしまう可能性があり、そもそもの売却目的を達成できない可能性もはらむ大事な要素ですので、必ず事前に確認をしておきましょう。

・境界の明示

隣地境界を現地の境界標などで明示する義務です。土地の売買を行う際は基本的に売主の責任と負担で行います。買主は境界が不明瞭である場合リスクととらえ取引価格に影響を及ぼします。また、境界を確定する測量作業は家屋調査士の専任業務であり、期間も長期を要します。予め手配をしていきたいものです。また、境界標の有無は重要な調査事項ですので、気に留めない不動産会社や担当者には非常に注意が必要です。

・停止条件や解除条件

契約を成就させるたの条件になります。例えば、上記の境界明示において「売主は売主の負担と責任により引き渡しまでに家屋調査士による確定測量を完了させ隣地境界を明示し境界について合意した立ち会い証明書を買主に交付するものとする。万が一明示・交付ができない場合には本売買契約は白紙解除とする」と契約書に明記されます。また、他には例えば「私道の通行掘削承諾の取得」や「越境解消の覚書取得」「残置物の撤去」などがが該当します。これは条件が達せられない場合に解除となる解除条件です。売主と買主は契約から引き渡しの間に条件を満たし契約を履行します。実際の業務は不動産会社が行いますが、売買契約の際に無理な条件が附帯していないか確認する必要があります。

さらに、契約を解除する際の条件についても、事前に確認しておくべきです。いざというときにどのような理由で契約解除ができるのか、そしてその際の手続きについて理解しておくことで、無用なトラブルを避けることができます。特に契約解除に際しては、事前に通知が必要な場合や契約違反があった際の条件などを明記しておくことが大切です。また、負えない責任は負えないと予め確認し契約書に盛り込んでおくことがトラブルを回避する方法になります。

そもそも不動産会社はこのようなトラブルを避けるために売買契約に介入していますので、基本的にはお任せでよいのですが自身でも重要なポイントを理解しておくことで、不要なストレスや不安から解放することができます。

以上のように、契約書のチェックは決して軽視すべきではありません。必要なポイントを抑え、確認を行うことでよりリスクを回避することができます。